No,4　堰出し(せきだし）染め訪問着

堰出し友禅という友禅染の一種で、糸目をした後その周りに糊で堰を作って柄の内側に色を挿した後、蒸し水洗をします。その後模様部分に伏せ糊を置いて地を引き染で染めます。そのあと再び蒸し水洗を行い仕上げをします。手間が２倍以上かかりますが、糸目がみえないため、むしろ模様が力強く表現されています。専門的になりますが、糊にゴム糊を使用すると、地染めのときにゴム糊が残っていると染め難がでることがありますので、この染めをするときにはもち米にぬか、石灰、塩などを配合した真糊（まのり）を使わねばなりません。この配合は染師の秘伝となっており、これを受け継ぐ後継者が大変少ないのが現実です。
６５万円位のお品です。ご来店いただければ、手に取って風合いや色合いをお確かめいただけます。一点限りです。